Satechi Bluetoothメディアボタンを車に導入する
先日、H19年式のレガシィツーリングワゴン(BP5)を購入しました。これまではレンタカーを利用してきたのでたいていBluetooth対応オーディオ一体型カーナビが搭載されていたのですが、マイカーとして選んだレガシィにはMD/CD6連チェンジャーという化石のようなオーディオが搭載されており、これまでのようにBluetoothを通してスマートフォンから音楽を再生することが出来なくなってしまいました。
幸いなことに私のレガシィは後期型でしたのでオプションでAUX入力端子を設置することが可能ということで、納車前に追加でオプションに入れてもらいました。(部品代¥6,480+工賃¥3,240=¥9,720)
これはセンターコンソール内にAUXメス端子が設置されるものですので、別途スマートフォンと繋ぐためのAUXケーブルを購入してようやくスマートフォンからカーオーディオに音楽を出力することが出来るわけです。しかしこの方式にはいくつかの問題点があることに気付きました。
・カーオーディオ側から曲選択ができない
・エンジンのON/OFFと再生開始/停止が連動しない
いずれもカーオーディオと直接Bluetooth接続できれば解消する問題点なのですが、カーオーディオを交換するととてつもない労力と金が消費されるので避けたいものです。
そこで思いついたのが、「曲操作だけBluetoothを利用できないか?」ということ。
すなわち、カーオーディオとAUX接続したまま曲操作の部分だけBluetooth機器でコントロールすることは出来ないだろうかということです。
そこで見つけたのが、Satechiというメーカーから発売されているBluetoothボタン。スマートフォンとBluetooth接続することによって、直接スマートフォンに触れることなく再生/停止、次曲/前曲、音量調整が可能になるというアイテムです。
Amazonで調べてみると格安で類似品が出品されているのを見かけますが、車内で使用する上で最も重要である「一度設定すると次回以降は自動的にペアリング」する機能の信頼性はどうやらこのSatechi製が評価されているようなので、多少高くてもこちらを購入する方が安物買いの銭失いは避けられそうです。
ペアリングは本体裏のスイッチを長押しすると開始されるので、スマートフォン側から選択して接続するようになっています。ペアリングが完了したら同梱の専用テープを使って車内の操作しやすい場所に貼り付けましょう。ペアリングスイッチが本体裏にあるので、ペアリングを確認してから設置した方が良いです。
私の場合はセンターコンソール上に設置しました。内装色とボタンの色がいい感じに調和して不自然ない形で設置することが出来ました。
こうして運転中でも目を離すことなく曲操作が出来るようになり、またエンジンを切った時にもボタンを押すだけで再生を止められるようになりました。
もともとBluetooth接続の利点はこうした操作面での利便性にあって、音質については有線接続であるAUXに軍配が上がるところですので、AUXの利点とBluetoothの利点どちらも享受できるようになったのはいいですね。
もっとも、私のレガシィの純正オーディオはあまり音質よろしくないのでAUXだからといって音質どうこう言えるものではないのですが……。
どうしてみんなアイドルが好きなの
私はこれまでずっと「アイドル声優」と呼ばれるような方々をひたすら応援してきたのですが、ふとアイドルってなんだって思う瞬間があります。もちろん私が応援してきたのは声優さんなので、厳密に言えばアイドルとは違うのかもしれませんし、アイドルの中にも色んなタイプがあるというのも理解しています。
ここ数年、間違いなくアイドルブームというのが続いていると感じます。アイドルを本業としてやっておられる方々の活躍はもちろんのこと、声優さんにまで「アイドル性」みたいなものが求められていることは間違いないと思います。なんで声優さんにまでアイドル性が求められるようになったのかと考えれば、そう在った方が「売れる」からであって、消費者がそう在ることを望んだからでしょう。
ではどうしてそこまでアイドル性が求められるのでしょうか。「可愛いから」って言ってしまえばそれまでです。私もそう思います。でも根源的な部分まで思いを馳せれば、「アイドルは分かりやすいから」という理由があるんじゃないかと思うんです。なんでいま自分は感動しているんだろう。なんで自分はこの人が好きなんだろう。自分はこの人にどうなって欲しいんだろう。そのために自分はどうすべきなんだろうって、アイドルはとても分かりやすい物語を私たちに与えてくれます。
いま私たちを取り巻く現実は全く先の見えない物語です。終身雇用制は崩壊し非正規雇用など労働環境は悪化の一途を辿り、晩婚化・少子化といった社会の流れでこれまで信じられてきた「理想的な人生モデル」という「大きな物語」への信憑性が失墜しつつある中で、アイドルを応援する・アイドルに恋をするという、自分の中で完結する「小さな物語」を求める人が出現することは全く不思議なものではありません。
アイドルは景気が悪いときに流行する、という話を聞いたことがあります。経済は発展して人口は増えて未来は明るい、みたいなこれまで信じられてきた社会のモチベーションとなるようなことが、実はそれって違うんじゃないかって思われ始めてきて、なにを信じて生きたらいいんだろう、という不安がアイドルを流行らせるのかもしれません。日本の経済がどん底に落ち込んでいるときにモーニング娘。が「ニッポンの未来はWow×4 世界がうらやむYeah×4」と歌ったように。
ステージの上で輝く、歌って踊れる可愛い女の子たちを応援している間は、どこまでも理想的で綺麗な、分かりやすい物語を描くことができるのです。だからといってアイドルを現実逃避だと非難するつもりは全くありません。でもガチ恋はやめた方がいいとおもう。経験談。
『よこすか×ハイスクール・フリート グルメスタンプラリー』実施中!
伊良子美甘ちゃんが可愛いということでハリウッドの映画界を震撼させている『ハイスクール・フリート』ですが、9/16~11/13の期間で横須賀市とコラボした『よこすか×ハイスクール・フリート グルメスタンプラリー』が実施されています。
『ハイスクール・フリート』というのは2016年4月から7月まで放送されていたアニメ作品であり、横須賀女子海洋学校というブルーマーメイド(作中における海上保安庁・海上自衛隊にあたる行政機関)養成学校に入学した女の子たちが、航海の中で成長を重ねる姿が描かれています。既にお気付きかと思われますが、アニメの舞台として横須賀が登場することから、現実に横須賀市とタイアップした企画が実現しました。
「ハイスクール・フリート」と横須賀“食”のコラボ企画・グルメスタンプラリー開催!9月16日から開催です!詳細はこちらのページをご確認下さい!https://t.co/XA85WFNy6T #はいふり pic.twitter.com/GVoY2l9DaV
— 「ハイスクール・フリート」公式 (@hai_furi) 2016年9月15日
横須賀市内34店舗の飲食店において『ハイスクール・フリート』の世界観やキャラクターにちなんだコラボメニューが提供されており、コラボメニューを食べると貰えるスタンプを集めて景品(ポスター)を貰おう!という企画になっています。
ちょうど9/24に横須賀市芸術劇場で『ハイスクール・フリート』のイベントがありましたので、ちょこっとコラボメニュー巡りをしてみました。スタンプラリーの台紙はコラボメニューを提供している各店で貰えるので、まずはそのまま店舗へ !
あまりの可愛さにウォール街の経済界をも震撼させた伊良子美甘ちゃんのコラボメニューは「楽島モアイモ食堂」さんにて提供中。横須賀中央駅から歩いて5分ほどの場所にあり、アクセスも抜群!外から見やすいところに美甘ちゃんの等身大パネルが設置されているので一目でわかると思います。またお店に入るとコラボメニューも分かりやすく表記されているので、注文に戸惑うこともありません。
「楽島モアイモ食堂」さんのコラボメニューはイタリアン料理が得意な美甘ちゃん(確かそうだったと思う)にちなんでイタリアンおむすびです。ふつうのおむすびとして味わうことも出来ますが、スープに入れるとリゾットとして味わうことも出来ます。スープの風味がごはんとの相性よくとても美味しい!
食べ終わったら、台紙にスタンプを押してもらいます。もしここが最初のお店であれば台紙ごともらえるはずです。そしてコラボメニューを注文するとスタンプと一緒に、そのお店とコラボしているキャラクターのコースターがもらえます。是非、全店コンプリートして34種類のコースターを入手しましょう!期間は11月13日までなので、自分のペースに合わせて横須賀を訪れてください。
↓詳細はこちら↓
「準中型免許」新設について
平成29年3月12日より改正道路交通法が施工され、「準中型免許」が新設されることとなりました。前回のエントリで普通・中型・大型免許の違いについてはざっとご説明しましたが、さらにもう一つ免許区分が追加されるということになります。免許区分というのは学科試験でも覚えるのに苦労する部分でもありますが、もっと覚えるのが面倒になるわけです。来年3月12日以降の免許区分については以下のようになります。
もっとも、この図だけでは準中型免許が新設されることで何が変わるのかさっぱりわからんという人が大半だろうと思いますので、準中型免許が新設されて今までとどう変わってゆくのかという点を解説しようと思います。
①普通免許で2tトラックが運転できなくなる?
2017年3月12日以降に普通免許を取得する人は2tトラックが運転できません。
これまでの普通免許では最大積載量3t未満・車両総重量5t未満までのトラックを運転することが出来ました。一般的に言う「2tトラック」であり、最大で2tアルミショート(2tトラックの箱付きで全長が短いもの)までが該当します。しかし準普通免許が新設されることにより普通免許で運転できる幅も狭まり、最大積載量2t・車両総重量3.5tまでの車しか運転できなくなるようです。これまでは「普通免許しかないけどレンタカーで2tトラックを借りて引越するぞ!」みたなことが出来ましたが、来年の3月12日以降に普通免許を取得する人はそういうことも出来なくなるわけです。
2017年3月11日以前に普通免許を取得した人は2tトラックが運転できます。
ただし、改正道路交通法が施行される前日の3月11日までに普通免許を取得した人は、普通免許が自動的に「5t限定準中型免許」として認められるため、これまで通り最大積載量3t未満・車両総重量5t未満までのトラックを運転することが出来ます。上の図では便宜的に「普通免許C」と書かせてもらいましたが、その部分までの車であれば問題ありません。
②準中型免許で運転できるトラックは?
2tロングや3tトラックなど、地場配送で主流のトラックを運転できます。
上の項で説明したとおり、これまでの普通免許では最大で2tアルミショートまでしか運転することが出来ませんでした。しかし2tアルミショートというのは運送業界ではあまり採用されておらず、もう一回り大きい2tアルミロングや3tトラックが多く使われています。ちなみに準中型免許が新設されるきっかけとなったのも、人手不足に苦しむ運送業界からの要望が大きかったようです。
ちなみに、これまでの普通免許で2tアルミショートまで運転できると書きましたが、2tアルミショート(パワーリフト付き)という、荷役装置が付いたものは車検証記載の車両総重量が5005kgなので、これまでの普通免許でも運転できなかったりします。
③4tトラックを運転したい。準中型免許を取ればいい?
準中型免許では4tトラックは運転できません。中型免許を取得してください。
準中型免許は最大積載量4.5t未満・車両総重量7.5t未満のトラックまで運転することができるため、一見すると4tトラックまで運転できるように見えますが、4tトラックは車両総重量7.6tくらいなのでギリギリ運転できません。
④準中型免許を取得するためには?
はじめて自動車免許を取得する人でも準中型免許を取得できます。
中型免許は「免許取得後2年・20歳以上」というような免許を取得するための条件というものが設定されていますが、準中型免許は普通免許と同様に最初から取得できます。すなわち、18歳になって免許を取ろうというときに普通免許で取るか、準中型免許で取るか、というふうに選べるわけです。もっとも、準中型免許のほうが教習時限も長くなり教習金額も高くなるでしょうから、最初から準中型が取れるからといって準中型免許を取る人は少ないような気もしますが……。
2017年3月11日以前に普通免許を取得した人は限定解除が必要になります。
改正道路交通法が施行される前日の3月11日までに普通免許を取得した人は、普通免許が自動的に「5t限定準中型免許」として認められるため、限定解除という形で取得することが出来ます。
5、新しい普通免許で2tトラックを運転したらどうなる?
「無免許運転」となり、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が課されます。
来年の3月12日以降に普通免許を取得した人がうっかり2tトラックを運転してしまった場合、「無免許運転」になってしまいます。無免許運転は交通反則通告制度(青キップ)の対象外であり、反則金を納めてオシマイということにはなりません。逮捕→起訴→裁判という一般的な犯罪と同じルートを歩むことになります。くれぐれも、車検証に記載された乗車定員・最大積載量・車両総重量を確認してから運転してください。
……ざっと思いつく変化を挙げてみましたが、また思いついたら追記していきます。最後に、準中型免許の新設によるメリットとデメリットを挙げて終わりにしたいと思います。
メリット
18歳から3tトラックを運転できるようになり、高卒者の仕事の幅が広がる。運送業界も若い人材を確保しやすくなる。
これまで20歳以上・免許取得後2年以上という縛りの中型免許がないと運転できなかった3tトラックが18歳から乗れるようになる、というのが一番大きいでしょうか。おもに3tトラックは小口配送に使われることが多く体力を要求される場面も多いので、運送業界も若い人材を欲していました。もっとも、それこそが準中型免許制定の目的でもあるのですが。
デメリット
上級免許を取得するのにさらに手間と金がかかるようになる。大型免許を取得するには会社の補助がなければ厳しい。
もし来年の3月12日以降に普通免許を取得した人が大型免許を取ろうとすると、普通免許→準中型免許→中型免許→大型免許というステップアップを経なければなりません。そのつど教習所に通って教習金を払わなければならないわけですから、個人で負担するにはあまりにも厳しすぎます。準中型免許の制定は大型免許取得者を減少させる可能性があると考えられます。
(2016/11/02訂正)普通免許を取得して3年経過し21歳以上であれば大型免許を取得可能である旨コメントにてご指摘頂戴いたしました。全く仰る通りでございます。よく考えたら自分も中型取らずに大型取った方がかえって安上がりだったかもしれない。なんてことだ。
WRX S4
WRX S4で800km弱ほど走ってきたので、忘れないうちに印象を書き留めておきます。プラットフォームを共有するレヴォーグには何度も乗っていますが、レヴォーグと感触の違いも含めた感想です。
○走行性能について
ハンドリングについては驚くほど素直なフィーリングです。舵角を与えてあげると、ほぼ自分の思った通りにスススッと曲がってくれます。AWD独特のまるで空中浮遊しているかのような操舵感覚もあまり違和感を覚えない程度にはしっかりと路面を噛んでる印象を与えてくれます。これはスポーティな走行を想定した、硬めの足回りが効いているのだと思います。
曲がる性能という面では、ドライバーの思惑に反した動きを一切見せない極めて安定した走行感覚を与えてくれる車と言えるでしょう。どちらかというと、オンザレールみたいな感じ。
FRスポーツみたいな「どこまで攻めていいんだろう」みたいな不安は一切なく、どこまでも切り込んでいけるんじゃないかという気持ちになります。これは好みが分かれるところでしょうけど。
○動力性能について
エンジンはFA20型。2000ccに直噴ターボを組み合わせた、いわゆる「ハイパワーターボ」です。86・BRZに搭載されているものもFA20型の自然吸気ですが、あれとは型式名が一緒というだけで中身にはさほど共通点があるわけではないようです。
最高出力は300ps、最大トルクは40.8kg/fと、文句なしのハイパワーエンジンです。スポーツカーというよりは「スポーツセダン」という位置づけであり、ガチガチのスポーツカーではないのですが、エンジンは相応の性能を備えています。
こうしたハイパワーさを持っていながらも、穏やかに走ろうと意識すれば極めて穏やかに走ることも可能です。アクセル開度6%~13%くらいを維持して発進すると、同乗者に不快感を与えることなく発進することが出来るでしょう。
一方で、やはりAWDのトラクションを活かした爆発的な加速も外すことが出来ない見所でしょう。S#モード(後述)にセットして、グッと踏み込んでやると、2000-3000rpmくらいから一気にターボが効き始め、身体がシートに押し付けられるような、スパルタンな加速性能を見せてくれます。
言うならば「ドッカンターボ」的なフィーリングかもしれません。レヴォーグに搭載されているFB1.6DITは低回転からカバーして低速トルクを補ってくれるような印象がありましたが、S4に搭載されているFA20DITは多少のラグを感じました。しかし、一般道で常用する低回転域からターボがドカドカ効いていたら扱いづらいことこの上ありませんから、こうしたフィーリングのほうが「スポーツセダン」を標榜するS4にとっては正しいのかもしれません。
○CVTについて
CVTそのものについては賛否両論あるところでしょうけども、S4に搭載されている「スポーツリニアトロニック」というチェーン式CVTについては、素直によく出来ているなと感心しました。
S4のスポーツリニアトロニックには「I(インテリジェンス)」「S(スポーツ)」「S#(スポーツシャープ)」の3モードが搭載されており、「どのように走りたいか」というドライバーの意志によって車の味付けを変えることが出来ます。人を乗せていたり、穏やかに走りたいと思ったらIモードに入れればよいでしょう。
CVTらしい無段階変速がスムーズな加速を味わうことができます。Sモードは……Sモードはどういうときに使えばいいんでしょう……。
さて、最後のS#モードにセットすると、CVTの利点を完全に投げ捨てた8段ステップ変速がS4のポテンシャルを余すところなくタイヤにぶち込んで行きます。これはCVTでありながら、さながらMTのごとく1速~8速まで段階的に変速していくヤツです。なんでCVTのなのにわざわざステップ付けるんだよ、とかいう意見もあるでしょうけど、「よく出来たAT」を好む自分としては満足です。CVTの疑似MTモードにありがちな、変速時のギクシャク感もほとんど感じられません。見事なほどスムーズに変速していきます。
○乗り心地について
「スポーツセダン」というコンセプトで、スポーティさもありながら日常的な使い勝手も確保してありますよ、というのがS4の強みですが、乗り心地については多少のウィークポイントも見られました。
①やはり硬めの足回り
コーナリング性能と乗り心地というのはトレードオフみたいなところがあるので、仕方ないんですけど、やはり他のセダンと比べると硬いなという印象を受けます。不快になるほど硬いわけではないので、硬いっていうか、固めてあるなっていうイメージですけど。路面状態のいいところでは全然感じませんが、凹凸のある路面や舗装が悪いところだと結構ショックが伝わってきます。
まあ、S4の場合、乗り心地よりは走りのほうにリソースを振り分けていると考えるべきでしょう。乗り心地を求めるならレガシィB4を買ってくれと、そういうわけなんでしょう。
②トルクが強すぎて強すぎるクリープ
↑自分でも何言ってるかわからないんですけど、車を停止させるときって止まる瞬間にブレーキの踏力緩めて、ショックのないように止めるじゃないですか。AT車だとクリープがあるからなかなかショックをゼロにすることは難しいんですけど、S4はこの辺かなりシビアです。いかんせんトルクが強いものですから、ブレーキで抑えつけるのにもわりと強く踏まなくてはいけない。この車でショックをゼロにして止まるのはなかなか難しいです。スポーツATの宿命でもありますけどね。
③オミットされた後席の快適装備
レヴォーグとの比較なのですが、レヴォーグには標準装備の後席USBがないです。っていうか後席リクライニングしません。あとレヴォーグよりも微妙に後席狭い気もしないでもないですけど、もしかしたら変わらないのかもしれません。後席の快適性を求めるならレヴォーグ買えってことなんでしょう。
④容赦ないロードノイズ
そんな酷いわけでもないんですけど、高級セダンのノリでS4に乗るとロードノイズに頭を抱えるかもしれません。タイヤがSP SPORT MAXX 050というのを履いているのですが、これがわりとグリップ志向ということもあって、高速走行時などは結構ロードノイズが響きます。とはいえB型からは遮音対策が施されているのでA型よりはマシかもしれません。A型に乗ったことがないので違いが分からないのですが。遮音性を求めるならレガシィB4買えってことなんでしょう。
……ざっと思いつく限りはこんな感じでしょうか。色んな評価があると思いますが、万能な車を作るなんて出来ませんから、「スポーツセダン」というコンセプトからするとほぼ満点のような車じゃないかと思います。スポーツ走行がしたいならSTIを買えばいいわけですし、ツアラー性能を求めるならレヴォーグを買えばよいわけです。同じプラットフォームを共用してる車種内で、用途に応じてクルマ選びが出来るのはいいですね。
XV HYBRID
ハイブリッドとはなんなのか。
ニッポンレンタカーでインプレッサ2.0eyesightを予約したらXV HYBRIDが出てきました。たしかにどちらも料金は同じだし、いずれにせよeyesightは搭載しているので、文句は言えません。4日間で道内を604km走行したので、軽い感想やノーマルのXVとの比較なども書いていきたいと思います。
ハイブリッド=エコロジー、みたいな図式は誰しもが思い浮かべるものでしょう。エンジンとモーターの動力を効率よく使い圧倒的な低燃費を実現する、これがトヨタやホンダなど、これまで実用ハイブリッド車を数多く輩出してきたメーカーの基本的な考え方です。
でも、スバルは違います。
燃費が悪いです。
平均燃費は12.6km/ℓでした。
もちろんAWDであることや車重が重いということもありますが、過去にノーマルのXVで普通に平均燃費12km/ℓを出しているので、ハイブリッドだからといって全く燃費に差はないという結論に至るわけです。
ではなんのためのハイブリッドなのかというと、これは走りのためのハイブリッドです。2リッターNAエンジンが不得意とする、低速域のトルクをモーターが補うと、そういう説明がなされています。たしかに発進~40km/hのあたりはモーターのアシストが効いて、違和感のない中間加速だと思いました。
ただ、このハイブリッドシステムについて言えば、利点はそれだけです。
一方で、個人的に感じたマイナスポイントが以下の通りです。
・発進加速以外であまりモーターが噛んでこない。
・ハイブリッドシステムの影響か、爆発的な加速がない。
→良くも悪くも真面目な走り。普通に走る分には問題ない。
・停止寸前でモーター駆動になるためブレーキの感覚が狂う。
・バッテリーの容量が少ないせいかバッテリーの消費が早い。
→そもそもあまりモーターが噛んでこないのでどうでもいい。
いろいろありますが、これは個人的な好みの話なので、人にとっては気にならないものもあるでしょう。この辺はどうでもいいのです。
一番の問題点は発進時にあります。
ハイブリッドですから、停止時にはアイドリングストップが働き、バッテリー駆動に切り替わります。発進時には、上手くすると低速域はバッテリーだけで駆動し、5km/hくらいに達するとエンジンが始動するシステムになっています。問題はこのエンジンが始動した瞬間にあります。
例えばトヨタのハイブリッドであれば、極めて自然にエンジンの動力が介入してスムーズな加速が可能なのですが、このハイブリッドはその辺りの制御がヘタクソなのか、エンジンの動力がガツン!と介入してきます。
アクセルを丁寧にちょこんと踏んでいれば、うまい具合にエンジンの動力が乗ってきてくれるのですが、少しでもラフに踏んでいると不快な突き上げるような加速がガツン!と始まるのです。
さて、上手くするとと書いたのは、上手くいかない場合もあるからです。
発進時、ブレーキを解除した瞬間にエンジンが始動することもあるのです。
これが厄介なもので、エンジンの動力が一気に駆動輪に伝わるので、発進時に不快なショックが発生してしまうのです。エンジンが始動している状態であれば、ブレーキを緩めてクリープで発進しつつ徐々にアクセル入力、という操作が可能ですが、もともとエンジンが止まっているとどうしようもない。
もっともガソリン車でアイドリングストップ機能がある車ならこれが普通なのですが、ガソリン車であればコツを覚えれば、ブレーキの加減で任意のタイミングでエンジンを再始動させることも出来ます。そろそろ信号変わりそうだな、というところでチョチョッとブレーキを緩めることでエンジンを再始動したり、そもそもアイドリングストップキャンセルボタンがありますから、大体なんとかなります。
ところがこのXV HYBRID、ブレーキを緩めるとエンジンが始動すると同時にモーターの駆動力も介入してきますから、上記のようなブレーキの調節でエンジンを再始動させるテクニックが使えない。すぐにズズッと動いてしまいます。
おまけにハイブリッドであるがゆえにアイドリングストップキャンセルボタンもない。もう多少の不快なショックは承知の上で、なんとか頑張ってショックを減らすようにコントロールするしかない、というわけです。
最後に、これもまた重要な問題なのですが、
ハイブリッドシステムの調整の都合か、eyesight ver3を搭載していない
こないだの年次改良でノーマルのXVはeyesight ver3を搭載するようになったのですが、XV HYBRIDはまだver2のまま……。
正直なところ、乗っていて「これならノーマルのXVのほうがいい」と思うことがたびたびありました。ノーマルのXVもこれまで1000kmくらいは乗っているのでどういう車かということは理解しているつもりですが、それを踏まえて、このXV HYBRIDには魅力を感じませんでした。
今回はハイブリッドシステムに対する感想がメインでしたので、シフトブーツが標準装備だったり助手席もパワーシートだったり、そういうインテリアとしての感想を一切していないのですが、それでもノーマルのXVで十分だと思います。
唯一、回生ブレーキのセッティングだけは極めて自然なフィーリングだったかな……。
Shooting Stars
スバルが好きだ。
と言うと、たいてい、「スバリストだ」なんて言われてしまう。
別にWRブルーは好きではないし、GC8もそれほど興味が湧かない。
ついでに言うと、ボクサーサウンドにこだわりがあるわけでもない。
それでもスバル車が好きなのは、「どこにでも行ける」と思わせてくれるからだ。
この車ならどんな道でも走って行けるという安心感がある。
基本的に気が弱いから、深夜の山道など避けて通りたいものだと思う。
24時間営業の飲食店が立ち並ぶバイパスを通るほうが精神的に楽だ。
それでも、これがレガシィアウトバックに乗ってしまうと、せっかくだから山に行こう、出来れば真っ暗な……と思えてしまう。さすがに深夜2時の箱根の山中は何か出そうな雰囲気で気が気ではなかったけど、それこそレガシィアウトバックでなければあんな場所まで進まなかっただろう。
スバル車に出会ったおかげで、だいぶアウトドアになった気がする。
でもあまり車の中から出ないのでインドアかもしれない。